こんにちは。ユルイチです。
最近親しい友人に子供が産まれました。
以前から「家が欲しい」と色々な物件を見ていた彼女ですが、子供が産まれたことでより一層その思いが強くなったそうで、最近は特に精力的に探していたそうです。
確かにアパートは赤ちゃんの泣き声など何かと気をつかいますからね。
他人の生活音や話し声なんかも聞こえてきますし(*_*)
うちも長男が3歳、次男が5カ月の時までアパート住まいでしたが、子育てするのにはストレスがとても多かったです。
そんな彼女ですが、つい最近気に入った物件がやっと見つかったそう。
そこでさっそく旦那さんの名前で住宅ローンの審査を出してみたそうなんですが・・
ここで問題が。
彼女の旦那さんはメンタル系の病気で病院に通院中、投薬も受けているのです・・
具体的な病名は避けますが(うつ病ではない)、通院はだいたい3週間に1度、薬も一応飲んでいますが症状は安定していて日常生活に問題はありません。
この場合住宅ローンの借り入れは可能なんでしょうか?
彼女の例とその後どうなったかのお話です。
メンタルの病気だと住宅ローンの団信に加入できない?
まずは普通に銀行の審査を受ける
メンタル系の病気があってもなくても、まずは普通に借り入れしたい銀行の審査を受けます。
ここでは病気うんぬんは置いておいて純粋に希望額を借り入れできるか(返済能力があるか)を審査されます。
- 年齢
- 年収
- 勤務先
- 勤続年数
- 借入希望額
- 購入予定物件
主にこういった点を見られることになります。
次に団信の審査
問題は次です。
民間の銀行で住宅ローンを借りる場合、団信(団体信用生命保険)の加入が必要ですね。
団信とは住宅ローンの返済中、借主に万が一のことがあった場合にローンの残債を補償してくれる制度です。
中には団信の代わりに生命保険の加入でも対応してくれるところもあります。
彼女達夫婦も、ある銀行で住宅ローンの審査が通り、団信の審査に入ったのですが・・
先に言っておくと、選択肢は3つありました。
- (普通の)団信に加入
- ワイド団信に加入
- 団信の代わりとして生命保険に加入
このどれかを満たせば住宅ローンの借り入れが可能です。
それぞれどうだったか・・
結果は以下の通りでした。
①まずは普通の団信
普通の団信に加入できれば保険料負担は0ですしこれが一番ですね。
ただし持病があると加入はなかなか難しくなります。
実際、彼女の旦那さんも正直に告知した結果審査に落ちてしまいました。
②次にワイド団信
普通の団信への加入は難しいとわかっていたので、あらかじめワイド団信の方にも審査を出しておきました。
ワイド団信とは、健康上の理由から団信の加入が難しい人に向けて、引受条件を緩和して通常の団信よりも加入しやすくした団信のことです。
一般の団信利用時に比べて金利は0.3%ほど高くなりますが、『健康上の問題で住宅ローンの借り入れが難しい・・』という人にとっては嬉しい制度ですよね。
で、彼女の旦那さんもこっちを使って団信に加入できないかと思ったのですが・・
こちらも審査に落ちてしまったとのこと。
ワイド団信、なかなかシビアですね・・
③生命保険加入
最後の選択肢は生命保険の加入です。
もともと旦那さんの病気は結婚する前からのもので、結婚後も生命保険には未加入でした。
メンタルの病気があるとこちらもびっくりするくらい保険料が高くなるそうで、共働きということもありこれまで入らずにいたとのこと。
・・といった経緯があるので、今回購入希望の物件担当の不動産屋さん経由で生命保険に加入できるか保険屋さんに聞いてもらったそうなんですが・・(ちなみに住宅ローンもこの不動産屋さん経由)
結論:生命保険も加入不可
だったそうです・・厳しい・・(´;ω;`)
かわいそうに旦那さんはこの結果を受けてすごく落ち込んでしまったそう。
そりゃ落ち込むわ・・
団信に加入できない場合どうするか?
団信に加入できない場合の選択肢は次のようなものが考えられます。
- キャッシュ(現金)でお買い上げ
- 妻の名義でローンを組む
- 妻とペアローンを組む
- 3年以上空けて再度申し込む
①キャッシュでお買い上げは現実的ではないですね^^;
それができれば誰も苦労しないよって話で。というかそもそも団信関係ない
現実的な選択肢は②~④でしょう。
②妻の名義でローンを組む
共働きで妻にもしっかりとした収入がある場合、これがいちばん現実的な選択肢かもしれません。
妻に健康上の問題がなければ通常の団信に加入できるはずですし、特に大きなデメリットはないでしょう。
しいて言えば妻側の精神的な重圧ぐらい・・?
あとは出産・子育てなどで妻の収入が減る可能性があることですね。
ただこれはあくまで借主である妻に限った話なので、実際には夫の収入もあるわけですから家計的には問題ない場合も多いでしょう。
②妻とペアローンを組む
夫婦がそれぞれ住宅ローンを借りるパターンですね。
ただ団信もそれぞれ加入することになるため、旦那さんの負担分については結局また団信に加入できない可能性があります。
③3年以上空けて再度申し込む
団信の告知書にはこのようにあります。
①最近3カ月以内に医師の治療(指示・指導を含みます)・投薬を受けたことがありますか。
②過去3年以内に下期に該当する病気で手術を受けたこと、または2週間以上にわたって医師の治療(指示・指導を含む)・投薬を受けたことがありますか。
- 狭心症、心筋こうそく、心臓弁膜症、心筋症、不整脈、先天性心臓病
- 脳卒中(脳出血・脳こうそく・くも膜下出血)、脳動脈硬化症
- 高血圧症、糖尿病、こうげん病、リウマチ、貧血症、紫斑病
- 慢性気管支炎、ぜんそく、肺結核、気管支拡張症、肺気腫
- 胃かいよう、十二指腸かいよう、かいよう性大腸炎、すい臓炎、クローン病
- 肝炎、肝硬変、肝機能障害
- 腎炎、ネフローゼ、腎不全
- 緑内障、網膜の病気、角膜の病気
- ガン、肉腫、白血病、しゅよう、ポリープ
- 精神病、神経症、総合失調症、てんかん、うつ病、自律神経失調症、アルコール依存症、薬物依存症、知的障害、認知症
- 子宮筋腫、子宮内膜症、乳腺症、卵巣のう腫
③手・足の欠損または機能に障害がありますか。または脊骨(脊柱)・視力・聴力・言語・そしゃく機能に障害がありますか。
彼女の旦那さんが該当するのは②の質問ですね。
つまりメンタル系の病気があっても完治から3年経てばこの質問には該当しなくなるので、審査もぐっと通りやすくなるでしょう。
ただし「完治から」3年です。
通院が続いていれば期間を空けても結果は変わりませんので、他の方法を検討する必要があります。
正直に告知しないとどうなるか?
団信への加入が難しいからといって正直に告知しなかったらどうなるんでしょうか。
結論から言うと、嘘をついて団信に加入するのはかなりリスクが大きいです。
本来告知しなければならないことをあえて申告しない「告知義務違反」をして住宅ローンを借りると、借主に万が一のことがあった場合に保険金が支払われず、残された家族が家とともにローンも相続することになりかねません。
借主であるご主人が亡くなって専業主婦の奥さんと子供が残されたりしたら・・とっても困りますね。
団信は加入する時に審査が通っても、保険金を支払う時には健康保険の利用歴や通院した病院などさかのぼって詳しく調べるんだそうです。
死亡や高度障害とこの通院歴との関連があるとみなされたらアウト。
保険金は支払われません。
家族に万が一が起きてしまった悲しみと同時に莫大な借金も残ってしまいます・・((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
まとめ
ということで、やはりメンタル系の病気があると団信の加入や住宅ローンの借り入れは難しいようです。
ただ銀行を変えれば(団信を引き受ける保険会社が変われば)、審査に通る場合もあるとのこと。
生命保険を引き受けてくれる会社も中にはあるでしょう。
完治がしばらく見込めない場合、これらを複数あたってみることが大切です。
ちなみにフラット35なら団信の加入は任意なのですが、結局万が一に備えて何らかの形での保障を用意しておかなければならないので生命保険などは必要になるでしょう。
不動産屋さんやHMの営業さんなどの中には「団信の告知なんてそこまで正直に書かなくても大丈夫」と言う人も。
ただ、これからローンと何十年関わっていくのはあなたと家族です。
営業さんは代わりに払ってはくれません。
告知義務違反をして将来地獄をみる(怖)ことにならないよう、お気をつけくださいね。
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