こんにちは。ユルイチです。
この記事を書いているのは2018年6月19日なのですが、昨日の朝はびっくりしましたね・・
2018年6月18日午前7時58分、最大震度6弱の「大阪北部地震」が起こりました。
大阪ではかなりの影響が出ていますね・・
今現在のニュースでは死者5人、けが人も多数。
交通機関がマヒしてしまって当日は駅や主要道路が帰宅困難者で溢れていたようです。
プールのブロック塀が倒れて犠牲になった9歳の女の子は可哀想でした・・あいさつ当番のためにいつもより早く学校に向かって被害に遭ったんだとか。
きちんと役割を果たそうとした褒められるべき行動が命を奪うことにつながってしまうなんて・・
親御さんの気持ちを思うと言葉もありません。
朝「行ってらっしゃい」と見送った子がもう帰ってこないなんて考えもしませんよね・・
同じ子を持つ母として朝からとても胸が苦しいニュースでした。
どうかこれ以上の犠牲者が出ませんように。
このブロック塀ですが、今ニュースでも話題になっていますが違法建築物だったようです。
確かにブロック塀としては見るからに高すぎる壁でしたもんね。
地面からの高さは約3.5mもあったそうです。
もともとの高さは1.9mで、そこから1.6m(ブロック8段分)の高さの塀を付け足したとのこと。
鉄筋は入っていたようですがもともとあった基礎部分との連結が不十分で、上に付け足した1.6mの部分だけがポッキリと折れる形で倒れてしまったんですね。
建築基準法ではブロック塀の高さは最高2.2mまでとされていますから、かなりオーバーしていたことがわかります。
でもこれ、決して他人事ではありません。
街を歩いていると『コレ大丈夫かな・・』というブロック塀をよく見かけるのも事実。
もしかしたらあなたの家のブロック塀も違法建築物かも・・
それだけならまだ良いですが、地震で崩れて誰かを傷つけてしまう可能性だって0ではありません。
自分の家や周囲のブロック塀が安全で適法なものかどうか、この機会にちゃんと見直しておきましょう。
そのブロック塀、違法建築かも?ブロック塀は地震時に危険
建築基準法とブロック塀
建築基準法ではブロック塀についてざっくり言うと下記のように定めています。
- 高さは最高2.2m(ブロック11段)まで
- 壁の厚さは15cm(高さ2m以下は10cm)以上
- ブロック塀が1.2m(ブロック6段)以上の場合には、3.4m以内ごとに控え壁を設置するなどの安全対策を取らなければならない
私たちのようなシロウトにでもわかりやすいのはこのあたり。
『普通はこんなの満たしてるんじゃないの?』と思うかもしれませんが、「違法建築」とされるブロック塀は意外と多く、そのほとんどがこの3つのどれかに引っかかっています。
意外と周知されてませんし守られてもいないようです。
ブロック塀は古いものも多いですから、建築時に適法でもその後の建築基準法改正で基準にそぐわなくなったものも多いでしょう。
実際、熊本地震の後に震源となった益城町のブロック塀258か所を調査したところ、9割近い230か所で基準の強度に満たなかったそう。
ブロック塀について実際はもっと細かい規定があるので、家にブロック塀がある方は一度「違法建築ではないか」「強度は足りているか」を確認してみることをオススメします。
下記のサイトが詳しく解説してくれています。
ブロック塀大辞典・・解説が見やすい
佐々木ブロック・・ブロック塀安全点検票あり
新築なら関係ない?
ブロック塀というと古い家によくある印象ですが、新築にも大いに関係があるんです。
ブロックでできた門柱や
アルミなどのフェンス付きブロック塀は新築住宅でも外構工事でよく作りますよね。
さらに道路との高低差がある土地では擁壁を作ることがあるかと思いますが、この擁壁がブロック塀で代替されている場合もあります。
表面にモルタルを塗ってあったりすると一見コンクリート壁のようでブロック塀だとわからないものも多いですが、これらも立派なブロック塀です。
もちろん普通のブロック塀と同じような規定がありますので注意が必要です。
ブロック塀は地震時に危険
そんなブロック塀ですが、大きな地震が起きるととても崩れやすいんです。
今回の大阪北部地震でも女の子の他に高齢の男性も崩れてきたブロック塀によって命を落としましたし、2016年の熊本地震でも29歳の男性がブロック塀の下敷きになり死亡しました。
ブロック塀は地震時に崩れる可能性が高く危険です。
きちんと強度が確保できていないものが多いですし、強度があってもそもそもの耐用年数は30年程度とされています。
どんなものでも経年劣化は避けられませんから、建築から時間が経ったブロック塀がどこまで地震の衝撃に耐えられるかはわかりませんね。
熊本地震後の益城町での調査でもわかるように、古いブロック塀は特に建築時よりも強度が落ちていると思われますし、そもそも建築時から法律自体が変わって知らないうちに現在の建築基準法にそぐわなくなっている(=違法建築になっている)可能性もあります。
日本は地震大国です。
南海トラフや首都直下はもとより、震度6クラスの地震は日本中どこで起こってもおかしくないそうですので、今のうちに自分の家周りは大丈夫か見直しておくことが大切です。
もし地震で自分の家のブロック塀が崩れて誰かが怪我をしたらどうなる?
もしも自分の家のブロック塀が崩れたことで誰かが怪我をしたり最悪の場合亡くなってしまったりしたら、そのブロック塀が違法建築であったり管理が適切でなかった場合は
業務上過失致死/致傷
の罪に問われるかもしれません。
さらに当然民事訴訟で損害賠償を請求される可能性も。
そんな悲しいことにならないためにも、今のうちに自分の家のブロック塀が危険な状態ではないか確認しておきましょう。
結論:「ブロック塀は危険」という意識を持っておく
どんなものでも人工物であれば劣化します。これは金属製のフェンスでもブロック塀でも同様。
ただブロック塀は重量がある分何かあった時の被害が大きくなりがちです。
「ブロック塀は危険」という意識を持って、
- 高いブロック塀ではなくブロック基礎+フェンスにする
- 生垣や植栽で目隠しする
など安全に配慮した家づくりをしておくと安心ですね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
30代で30坪の注文住宅を建てたわが家が施主支給したもの、新築するにあたって購入したものを大公開!
2年住んでみて「これは本当買ってよかった!」と思うものだけを紹介します!